箱根駅伝の6区とは?山下りの特徴や5区との違いをわかりやすく解説
箱根駅伝の5区といえば、箱根の山を駆け上がる「山上り」の区間として知られています。
では、翌日の復路で最初に走る6区は、どのような区間なのでしょうか。
6区は、山を駆け下りる「山下り」の区間です。下り坂が続くためスピードが出やすい一方で、選手の足には大きな負担がかかります。
今回は、箱根駅伝の6区のコースや特徴、5区との違い、観戦するときの見どころについて調べてみました。
箱根駅伝の6区とは?
箱根駅伝の6区は、往路のゴール地点である箱根・芦ノ湖をスタートし、小田原中継所まで走る復路最初の区間です。
距離は20.8kmで、5区と同じ長さです。
5区では小田原から芦ノ湖まで山を登っていきますが、6区では反対に、芦ノ湖から小田原方面へ向かって山を下っていきます。
このため、6区は「山下り」と呼ばれています。
箱根駅伝は、往路の順位やタイム差を引き継いで復路が始まります。6区は、往路で生まれた差がどのように変化するのかにも注目したい区間です。
復路の流れを左右する重要区間
6区は単なる山下りではなく、復路全体の流れを決める重要な区間でもあります。
往路で作られたタイム差はそのまま引き継がれるため、6区で好走すると前との差を縮めたり、逆にリードを広げたりすることができます。
特に復路は、ここから総合優勝争いやシード権争いが本格化します。そのため、各校とも6区には実力のある選手を配置することが少なくありません。
山下りで勢いに乗ったチームが、そのまま復路で順位を上げていくこともあり、6区はレース全体の流れを左右する重要な区間といえるでしょう。
箱根駅伝の6区「山下り」の特徴
6区の大きな特徴は、長い下り坂を利用してスピードを出せることです。
しかし、下り坂を走ることは、単純に楽というわけではありません。
最初は上り、その後は一気に下る
6区は、スタートしてすぐに下り坂が始まるわけではありません。
芦ノ湖をスタートした後、最初の約4kmは上りが続きます。その後、国道1号線の最高地点を越えると、一転して小田原方面へ向かう長い下り坂に入ります。
山を下る区間が長く続くため、選手たちはスピードを出しながら走ることになります。
下り坂では足への負担が大きい
下り坂は、重力によって自然とスピードが出やすくなります。
一方で、着地のたびに足へ大きな負担がかかります。スピードを出しすぎれば、後半に疲労が出てしまうこともあります。
また、カーブが続く場所では、コース取りや走り方にも注意が必要です。
速く走るだけでなく、足への負担を考えながら走ることも、6区の難しさといえます。
6区を得意とする「山下り職人」もいる
箱根駅伝では5区の山上りが注目されることが多いですが、6区にも下りを得意とする選手がいます。
下り坂では、単純なスピードだけではなく、重心の使い方や着地の技術、長い下りでも脚へのダメージを抑える走り方が求められます。
そのため、平地での記録以上に「山下りへの適性」が重要になることもあります。
実際に過去の箱根駅伝では、6区の好走によって順位が大きく変わることもあり、山下りを得意とする選手がチームの躍進に貢献してきました。
こうした選手はファンから「山下り職人」と呼ばれることもあり、各校がどのようなタイプの選手を起用するのかも見どころの一つです。
箱根駅伝6区の代表的なランナー
6区は特殊なコースのため、歴代には「山下り」の適性を生かして活躍した選手がいます。
箱根駅伝をより楽しむために、代表的なランナーも知っておきましょう。
🔹小野田勇次選手(青山学院大学)
近年の6区を語るうえで欠かせない選手の一人です。
在学中に複数回6区を担当し、安定した好成績で青山学院大学の総合優勝に貢献しました。山下りへの高い適性から、多くの駅伝ファンに「山下り職人」として知られています。
🔹館澤亨次選手(東海大学)
第96回大会(2020年)では、57分17秒の区間新記録を樹立し、大きな話題となりました。これは当時の歴代最高記録で、東海大学の復路優勝にも大きく貢献しています。
🔹野村昭夢選手(青山学院大学)
こうした選手たちの走りを知っておくと、「今年は歴代記録に迫れるのか」「区間新記録は生まれるのか」といった視点でも観戦を楽しめます。
勝負のポイントは終盤にもある
6区は下り坂が続くため、序盤から中盤にかけてスピードが出やすい区間です。
しかし、下りで足を使いすぎると、終盤に思うようにペースを上げられなくなることがあります。
テレビで観戦するときは、下り坂でのスピードだけでなく、小田原に近づいた終盤で選手の走りがどう変わるかにも注目してみたいですね。
箱根駅伝の5区と6区の違い
| 比較項目 | 5区 | 6区 |
| 区間 | 往路の最終区間 | 復路の最初の区間 |
| コース | 小田原から芦ノ湖 | 芦ノ湖から小田原 |
| 距離 | 20.8km | 20.8km |
| 特徴 | 山上り | 山下り |
| 注目点 | 上り坂を攻略する走りや終盤の切り替え | 下りのスピードや足への負担、ペース配分 |
5区では、標高の高い芦ノ湖を目指して山を登っていきます。
一方の6区は、芦ノ湖から小田原へ向かって山を下ります。
同じ山のコースでも、上る場合と下る場合では、選手に求められる走り方が大きく異なります。
5区では心肺機能や筋持久力が重要になりますが、6区では下りを安全かつ効率よく走る技術も求められます。
そのため、5区が得意な選手であっても、必ずしも6区で力を発揮できるとは限りません。
5区で大きく順位が変わることがあるように、6区でも各校の走りによってタイム差や順位が変化することがあります。
5区の特徴については、こちらの記事でも紹介しています。
箱根駅伝の6区はどこに注目すると面白い?
6区を観戦するときは、次のような点に注目すると、山下りならではの面白さが分かりやすくなります。
下り坂でのスピード
長い下り坂では、選手がスピードに乗って走る姿を見ることができます。
ただ速く走るだけではなく、坂やカーブに合わせてどのように走っているのかにも注目したいところです。
往路のタイム差がどう変わるか
6区は復路のスタートとなる区間です。
往路で先行したチームがそのままリードを保つのか、それとも後ろのチームが差を縮めるのか。スタート時のタイム差と、小田原中継所に到着したときの差を比べてみると、レースの展開がよく分かります。
終盤までペースを保てるか
下り坂ではスピードが出やすい反面、足への負担も大きくなります。
そのため、序盤から中盤にかけて速く走っていた選手が、終盤でもペースを維持できるかどうかも見どころです。
小田原中継所まで、選手がどのように走り切るのかを見届けたいですね。
まとめ
箱根駅伝の6区は、芦ノ湖から小田原中継所までの20.8kmを走る復路最初の区間です。
「山下り」と呼ばれ、長い下り坂でスピードが出やすい一方、足への負担やペース配分が重要になります。
また、復路全体の流れを左右する重要な区間でもあり、優勝争いやシード権争いに大きな影響を与えることもあります。
5区の山上りとは異なる難しさがあり、下りを得意とする「山下り職人」の存在も見どころの一つです。
箱根駅伝を見るときは、5区の山上りだけでなく、翌日の6区の山下りにも注目してみてはいかがでしょうか。
